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臨床報告・1
化学放射線療法が奏効した肛門管扁平上皮癌の1例
著者: 千須和寿直1 五味光太郎2 柴田篤志2 石曽根聡1 土屋拓司1 岡本講平1
所属機関: 1国立長野病院外科 2国立長野病院放射線科
ページ範囲:P.779 - P.782
文献購入ページに移動現在,肛門管癌に対して一般的に行われている治療法は欧米と本邦で大きな隔たりがある.欧米では扁平上皮癌が多いため治療法の第一選択は化学放射線療法(chemoradiation therapy:CRT)であり1),5年生存率,肛門機能温存率ともに80%前後である.しかし,本邦では腺癌が多いため外科治療が中心となっており2),たとえ治癒切除が行えても5年生存率は50%前後である2,3).今回,筆者らは肛門管扁平上皮癌に化学放射線療法を施行し,触診所見,血清中squamous cell carcinomarelated antigen(SCC)値,画像所見からCRTが著効したと判断できた症例を経験したので報告する.
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