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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻7号

2000年07月発行

文献概要

特集 抗菌薬ベストチョイス—その理論と実際

術後感染発症阻止薬と術後感染治療薬の使い分け

著者: 炭山嘉伸1

所属機関: 1東邦大学医学部第3外科

ページ範囲:P.803 - P.806

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 MRSA感染を契機にわが国の外科医の間に周術期の抗菌薬の使用方法に関心が高まり,抗菌薬療法は大きく様変わりした.周術期の抗菌薬療法を考えるうえで,術後感染発症阻止薬と術後感染治療薬を明確に区別して使用することが最も基本的である.術後感染発症阻止薬は,準汚染手術では,術野汚染菌の1〜2菌種を目標とし,手術侵襲や年齢,基礎疾患だけを理由に抗菌薬を変えずに,術中から投与を開始し,術後3日程度投与する.汚染手術では,穿孔臓器と時間経過,重症度を考慮して選択する.術後感染治療薬は,感染部位,直前まで使用されていた抗菌薬に対する耐性菌,感染症の程度を考慮し,選択する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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