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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻7号

2000年07月発行

特集 抗菌薬ベストチョイス—その理論と実際

術後感染発症阻止薬の選択理論と実際

上部消化管手術

著者: 小野成夫1

所属機関: 1東京歯科大学市川総合病院外科

ページ範囲:P.827 - P.834

文献概要

 食道癌,胃癌手術の術野汚染菌は好気性グラム陽性球菌が主で,その主要菌種はα-Streptococcus,S.aureus(MSSA),S.epidermidis,E.faecalisで,好気性グラム陰性桿菌の主要菌種はE.coliであった.周術期の術後感染発症阻止薬としては,手術野の汚染細菌に対して感受性の優れた抗菌剤を,菌の汚染時には十分な組織内濃度が維持されるように術直前より投与を開始し,術後は,手術による急性反応が沈静化する約4日間を最長とし,その後にも発熱,白血球数増多,好中球率,CRP値が高値を示す場合には,術後感染症が顕性化していなくても治療薬としての抗菌剤に変更すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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