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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻7号

2000年07月発行

特集 抗菌薬ベストチョイス—その理論と実際

術後感染治療薬の選択理論と実際

上部消化管手術

著者: 古川清憲1 恩田昌彦1 丸山弘1 鈴木英之1 宮下正夫1 笹島耕二1 徳永昭1

所属機関: 1日本医科大学第1外科

ページ範囲:P.847 - P.851

文献概要

 術後感染発症阻止薬が術後感染巣からの起炎菌にほとんど感受性を示さない.術後感染が発症したら思い切って術後感染発症阻止薬は中止し,感染症治療薬に変更する.教室では,感染症治療薬を選択するにあたって起炎菌の細菌学的検索からMRSA,緑膿菌のほかEnterococcus spp.,Enterobacter spp.などのβ-ラクタマーゼ産生菌,CNSなどを対象とする.MRSAと緑膿菌を除外した薬剤感受性試験の結果から感染症治療薬としてIPM/CSやβ-ラクタマーゼ阻害薬を選択し,緑膿菌の可能性が強いときはCAZやCPRを,緑膿菌とMRSAの混合感染の可能性が強いときにはABKを併用し,起炎菌の感受性が判明した時点で,感受性の結果に応じた抗菌薬を用いる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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