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文献概要
特集 肛門疾患診療の実際とコツ
病態理解のための肛門の構造と機能
著者: 進藤勝久1
所属機関: 1近畿大学医学部堺病院外科
ページ範囲:P.937 - P.944
文献購入ページに移動 直腸内輪筋から内肛門括約筋が起こり,恥骨直腸筋から外肛門括約筋が伸びてきた肛門では,その管腔上皮も上からは移行上皮,下からは皮膚付属器のない重層扁平上皮が連結して,そこに肛門腺が開口する.その外分泌系は固形便排泄の潤滑と腸内細菌の感染予防に役立っている.
排便機能という観点からは肛門粘膜のレセプター説もあるが,ガスと形状便を識別する肛門感覚や,内圧関係の直腸肛門反射,蠕動関係の排便反射などが重要である.
このような基礎的事項の理解が肛門疾患の病態を把握し,適切な治療や手術の応用に不可欠であろう.
排便機能という観点からは肛門粘膜のレセプター説もあるが,ガスと形状便を識別する肛門感覚や,内圧関係の直腸肛門反射,蠕動関係の排便反射などが重要である.
このような基礎的事項の理解が肛門疾患の病態を把握し,適切な治療や手術の応用に不可欠であろう.
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