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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻8号

2000年08月発行

文献概要

特集 肛門疾患診療の実際とコツ

肛門疾患の診察と診断の進め方

著者: 高野正博1

所属機関: 1大腸肛門病センター高野病院

ページ範囲:P.945 - P.954

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 肛門部は狭い範囲で括約筋に閉ざされて種々の複雑な構造を示しているため,その診察,診断は簡単ではない.まず問診で症状を漏れなく聞き,訴えのすべてを検討し,それを満足させる診断がなされなければならない.患者の訴えと違う診断をつけ,治療をしても患者は満足しない.診察は視診,指診,肛門鏡診の3段階に分けられるが,いずれもていねいに行い,漏れがないようにする.各方向と深さにわたり,肛門周囲の組織,臓器なども十分みておく.特に指で触れるものと触れないもの,触れる範囲があるのでこれを十分わきまえておく.痔瘻は括約筋との関係において隅越の分類に従って診断をつける.肛門エコーが十分な補助手段となる.なお肛門疾患は奥のほうから手前に因果関係を持って連なっているので,この点も十分留意して観察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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