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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻8号

2000年08月発行

文献概要

特集 肛門疾患診療の実際とコツ

内痔核の外来冶療—吸引式輪ゴム結紮療法

著者: 及川博1 月川賢1 松岡博光1 足立幸博1 赤石治1 山村卓也1 山口晋1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学消化器外科

ページ範囲:P.959 - P.962

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 筆者らの教室では内痔核に対し吸引式輪ゴム結紮術を行っている.吸引式結紮器は操作性に優れ,外来で簡単に治療を行うことができる.Goligher分類の2度はもちろんのこと,3度以上の内痔核,1度の出血性内痔核においても治療成績は良好である.術後に疼痛,出血をきたすことがあるが,患者アンケートの結果では高い満足度(91.7%)が得られた.内痔核に対しては第一に保存的治療,次いで本治療法を行い,それでも軽快しない症例や再発を繰り返す症例に対してのみ手術的治療を行うべきである.また,直腸粘膜脱や軽度の完全直腸脱に対しても有用であり,適応の拡大が期待される治療法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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