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特集 肛門疾患診療の実際とコツ
文献概要
嵌頓痔核の治療には早期手術療法と保存療法が考えられる.できるだけ速やかに疼痛を緩和しようとする早期手術療法も必要であるが,浮腫が強い場合には必要以上に切除してしまい,術後の肛門機能に悪影響を残す場合がある.嵌頓を整復し,浮腫,腫脹を消退させてから手術を行えば過大手術を制限することができる.いずれが良い方法との結論には至っていない.当科においてはまず嵌頓を整復し,保存療法を選択する.しかし元の痔核の状態が推測でき,確実な手術が可能と判断できる場合にのみ早期手術を施行している.
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