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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻9号

2000年09月発行

特集 外科医に求められる緩和医療プラクティス

緩和医療の実際 精神的ケア

緩和医療における精神療法

著者: 牛島定信1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神医学

ページ範囲:P.1089 - P.1094

文献概要

 まず,緩和医療における精神療法の目標は,患者の中に闘病精神を培うことであるとしたうえで,がんの経過の各期における精神療法のあり方を論じた.がん発見時の患者ないしは家族の情緒的混乱に対する支持のあり方,ことに心理教育的接近,また寛解期の集団療法が示した延命効果,さらにはがんをめぐる不安から生じる精神医学的問題の扱い方,さらには終末期の一種特有のがん患者の心理をどう理解しどう対応するかを考えた.そして最後に,がん患者の自我は酷く幼児化しているため,医療スタッフに及ぼす情緒的影響には看過できないものがあり,それに対する対応を考えておく必要のあることを説いた.最後に,将来は情緒的支持をめぐるシステム化の必要性述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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