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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻9号

2000年09月発行

特集 外科医に求められる緩和医療プラクティス

ホスピス医が明かす緩和医療のコツ

著者: 小澤竹俊1

所属機関: 1横浜甦生病院ホスピス病棟

ページ範囲:P.1147 - P.1152

文献概要

 苦しみを和らげることが緩和医療の基本である.多くは疼痛コントロールで緩和可能であるが,死を前にした患者の苦しみには「答えのない問い」と称される苦しみが存在する.このような苦しみに対して科学的な答えの出し方では限界がある.このような苦しみを緩和する1つの方法は「人生の共感者・良き理解者」になることである.それは,医療者が患者を理解するのではなく,患者が理解されたと思える医療者になることである.そのためには,「聴くこと」が大切である.実際には,傍にいること,そして何か良いことをアドバイスしようとするのではなく,静かにその人の苦しみを聴くことである.聴くことを通して患者が苦しみの意味を見いだせたとき,今までにない笑顔と感謝の中で生きていくことを経験する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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