icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻1号

2001年01月発行

文献概要

特集 21世紀の外科—Tissue Engineering

人工肝臓研究の最先端

著者: 宮澤光男1 北島政樹2

所属機関: 1国立病院東京医療センター外科 2慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.19 - P.26

文献購入ページに移動
 肝移植には,世界的なドナー肝不足の問題がある.この解決法として,近年tissue engineeringの手法を駆使し,肝臓をin vitro, in vivoで再生させる試みがある.現況は,in vitro, in vivoバイオ人工肝ともに,劇症肝不全時,肝移植までのブリッジユースとしてわずかに臨床応用されているにすぎない.さらにtissue engineeringもどのように臨床応用できるか模索している段階である.しかし,21世紀中には生物学的,工学的分野からの情報と外科医による治療的分野からの情報が融合され,バイオ人工肝治療の方向性が明確となるであろう.さらに外科医の技術は,障害肝とtissueengineeringで作製した肝臓とを置換する医療へと変換していく可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?