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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻1号

2001年01月発行

文献概要

特集 21世紀の外科—Tissue Engineering

骨形成蛋白質(BMP)を応用した骨の組織工学の原理

著者: 久保木芳徳1 滝田裕子1 小野一郎2

所属機関: 1北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座 2福島県立医科大学皮膚科学講座

ページ範囲:P.61 - P.74

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 異所性に骨を創る新物質として登場した骨形成蛋白質(BMP)は,当然ながら臨床的骨再建に大きな希望を与えてきた.しかしその臨床応用の一般化は遅れ,発見後36年経た2001年にやっとFDA認可の見込みであるという.インシュリンの場合の「即実用化,2年後にノーベル賞」と単純比較は困難であるが,BMPの場合,なぜ36年間を要したかを振り返ることで多くを学ぶことができよう.その背景には新発見による知識や企業の努力だけではなく,新しい概念の創出,つまりパラダイム変換が必要であったと考えられる.この新パラダイムには,現在,組織工学の名の元にまとめられつつある「血管確保性」「細胞支持体」「スカフォールド」「人工細胞外マトリックス」などの新概念が含まれる.これらの言葉を紹介しつつ,この間の事情の解説を試みる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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