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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻10号

2001年10月発行

文献概要

特集 甲状腺外科—最新の臨床

甲状腺疾患の超音波検査

著者: 山田恵子1 五味直哉1 有賀明子1 沢野誠志1 河野敦1 小泉満1 山下孝1

所属機関: 1癌研究会附属病院放射線科

ページ範囲:P.1307 - P.1312

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 超音波検査は甲状腺疾患の存在診断および質的診断に有用で,穿刺吸引細胞診のガイド,治療に際しての経過観察,手術後の再発の診断にも役立つ.結節性病変については悪性の場合は一般に形状が不整で内部のエコーレベルが低い.砂粒小体を反映した微細石灰化像は乳頭癌に特徴的である.良性結節では一般に形状は楕円体や卵形に近い.形状が整で内部エコーが周囲甲状腺より高く均一な結節はまず良性である.超音波所見は各病変の肉眼病理所見を反映している.びまん性病変については日常よく遭遇する橋本病,バセドウ病,亜急性甲状腺炎について,それぞれの超音波所見には他の疾患とのオーバーラップがあるものの,典型的な症例では診断が可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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