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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻10号

2001年10月発行

文献概要

特集 甲状腺外科—最新の臨床

甲状腺乳頭癌の手術—甲状腺切除範囲を中心に

著者: 田中伸一1 芝英一1 中山貴寛1 山崎芳郎2

所属機関: 1大阪厚生年金病院乳腺・内分泌外科 2大阪厚生年金病院外科

ページ範囲:P.1321 - P.1325

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 日本の甲状腺癌の約90%を占める甲状腺乳頭癌はその大半は予後良好の癌であるが,治療開始年齢,性,遠隔転移の有無,腫瘍の浸潤の有無により予後が違ってくる.病期分類・予後因子に基づいた手術適応・術式の検討が必要である.筆者らは術前乳頭癌の確定診断がつけば腫瘍の占拠位置・大きさにより甲状腺切除範囲・リンパ節郭清領域を決定している.原発巣に対しては少なくとも患側の腺葉・峡切除が必要で,腫瘍の進展に応じ亜全摘・全摘を行う.リンパ節郭清は通常,患側の保存的頸部リンパ節郭清(mRND)は必要と考える.大半は予後が良好な癌のためQOLが最優先された手術が必要である.また整容的にも目立つ場所にあり,術創の目立ちにくい内視鏡的手術の導入も望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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