icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻10号

2001年10月発行

文献概要

特集 甲状腺外科—最新の臨床

音声外科からみた甲状腺手術のコツ

著者: 家根旦有1 福田多介彦1 清水直樹1 細井裕司1

所属機関: 1奈良県立医科大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1331 - P.1335

文献購入ページに移動
 甲状腺手術に伴う反回神経麻痺の治療には大きく分けて反回神経再建術と,喉頭枠組み術の2つがある.反回神経再建術は,①反回神経端端吻合,②神経移植,③頸神経ワナ・反回神経吻合の3通りの方法でほとんどの再建は可能と考えられ,即時再建によって多くの患者の音声を回復することが可能である.喉頭枠組み術には甲状軟骨形成術I型と披裂軟骨内転術があり,それぞれの特長を十分理解した上で術式を選ぶ.声門間隙が小さい場合には甲状軟骨形成術I型が適応となるが,声門間隙が大きく特に後方間隙が大きい場合や,左右の声帯レベルに差を認める場合には披裂軟骨内転術の良い適応となる.場合によっては甲状軟骨形成術I型と披裂軟骨内転術の併用法を行う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?