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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻10号

2001年10月発行

文献概要

文学漫歩

—ルース・ベネディクト(著),長谷川松治(訳)—『菊と刀』(1967年,社会思想社刊)

著者: 山中英治1

所属機関: 1市立岸和田市民病院外科

ページ範囲:P.1378 - P.1378

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 『ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれないに 水くくるとは』
 在原業平は屏風に描かれた竜田川の紅葉の絵を題として詠んだそうですが,私は奈良に住んでいますので,本物の竜田川に行くことができます.竜田大橋から竜田公園「花小路せせらぎの道」は静かでお勧めです.
 実は私,『ちはやぶる〜』は古今集よりも落語で先に覚えました.知ったかぶりのご隠居が歌の意味を解説します.竜田川という相撲取りが千早という遊女に振られ,その妹の神代にも聞いてもらえず,廃業して実家の豆腐屋を継ぐ.そこへ落ちぶれた千早が「おからを下さい」と訪ねてきたが,竜田川がやらなかったため水にくぐって死ぬ.「ほな,最後の『とわ』は何ですねん」と尋ねられ,「千早の本名や」というのがオチでした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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