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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻10号

2001年10月発行

文献概要

臨床報告・1

上腸間膜静脈ガス血症を呈した上腸間膜動脈閉塞症の1救命例

著者: 鎌田壽夫1 中西章人1 中山裕行1 松谷泰男2 尾池文隆3

所属機関: 1大樹会回生病院外科 2京都大学医学部消化器外科学講座 3京都大学医学部移植免疫医学講座

ページ範囲:P.1403 - P.1406

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はじめに
 急性腹症の中で上腸間膜動脈閉塞症は早期に発見し,適切な処置を行わなければ腸管が壊死に陥り,死に至る重篤な疾患であるにもかかわらず,特異的な症状や所見に乏しく,診断が難しい1),このような中で,門脈ガス血症は腸管壊死を示唆する唯一の所見であるので,急性腹症の診断にあたって見逃してはならない2)
 ただ,これまでの報告によると,門脈ガス血症を呈した患者を発見し治療したとしても,それが上腸間膜動脈閉塞症による場合にはその救命はきわめて難しいとされている4,5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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