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特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧 Ⅲ.十二指腸乳頭部癌・小腸悪性腫瘍
十二指腸乳頭部癌に対する幽門温存膵頭十二指腸切除術
著者: 土屋誉1 松本岳1 生澤史江1 赤石敏1 本多博1 内藤剛1 山本久仁治1 小久保弘晶1 白石振一郎1 杉山慎一郎1 伊藤啓2 藤田直孝2 小針雅男1
所属機関: 1仙台市医療センター仙台オープン病院消化器外科 2仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科
ページ範囲:P.109 - P.113
文献購入ページに移動幽門温存膵頭十二指腸切除(pylorus preservingpancreaticoduodenectomy:PpPD)は1978年Traversoらによって報告され1),現在では術後早期の胃排出の遅延などの問題があるものの長期的にみれば食事摂取量も通常のPDに比べて多いため,多くの施設で膵頭部領域癌に対する縮小手術の1つとして行われている術式である.
本稿では術前,内視鏡にて予後良好な非潰瘍形成型に分類され,超音波内視鏡(EUS),管腔内超音波検査(IDUS)により膵,十二指腸浸潤がないT1の乳頭部癌と診断され,PpPDを行った症例を供覧する.
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