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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻11号

2001年10月発行

文献概要

特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧 Ⅳ.結腸癌

結腸癌に対する腹腔鏡下切除術

著者: 長谷川博俊1 渡邊昌彦1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.127 - P.130

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はじめに
 日本大腸肛門病学会外科系評議員に行った大腸癌に対する腹腔鏡下切除術の適応に関するアンケート調査によると1),現時点では早期癌に対しては標準術式として認知されており,さらに5年以内にMP'癌まで適応となるであろうとしている.SS'・SE'に対する腹腔鏡下手術は早期癌,MP癌で技術的に習熟してから施行すべきで,長期予後が出るまでは慎重に経過観察を行う必要がある.
 結腸癌に対する腹腔鏡下切除術の切除範囲は基本的には開腹術と同じである,筆者らはリンパ節郭清範囲を早期癌ではD1+α,MP'癌ではD2,SS'・SE'癌ではD3としている.しかし,小切開創から病変部腸管を露出し,緊張なく切除・吻合を行うためには,剥離・授動は開腹術に比べて広めに行う必要がある.早期癌では直腸やS状結腸下部の腫瘍を除いて血管処理は腹腔内で行わず,体外で血管処理と腸管切除を行い,機能的端々吻合(functional end to end anastomois:FETE)を行っている.実際の症例を供覧する.術中体位の取り方や,手術手技の詳細については他誌を参照されたい2,3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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