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特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧 Ⅸ.甲状腺・副甲状腺癌
甲状腺癌気管浸潤に対する気管合併甲状腺切除術
著者: 今井常夫1 菊森豊根1 舟橋啓臣1 中尾昭公1
所属機関: 1名古屋大学医学部第2外科
ページ範囲:P.300 - P.304
文献購入ページに移動甲状腺癌気管浸潤例において気管合併甲状腺切除術の適応となるものは分化癌,なかでも乳頭癌が大部分を占める.甲状腺未分化癌はしばしば気管浸潤を伴うが,進行が速いため未分化癌と診断がつけば気管合併切除術の適応とはならない1).一方,甲状腺乳頭癌は進行が緩徐であるので遠隔転移があっても気道狭窄,気管内出血のコントロールのために気管合併切除術の適応となる場合がある.症例ごとに年齢や全身状態を考慮して甲状腺癌の進行速度を踏まえて,広がり診断を適切に行い,手術適応,切除範囲を決定する2).
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