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特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧 Ⅹ.肺癌
原発性肺癌に対する胸腔鏡下手術
著者: 加賀基知三1 井上宏司1
所属機関: 1東海大学医学部外科学系呼吸器外科
ページ範囲:P.333 - P.337
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現状において原発性肺癌に対する標準術式は,肺門・縦隔リンパ節郭清を含む肺葉切除である.近年,胸腔鏡下手術video assisted thoracoscopicsurgery(VATS)が行われ,より低侵襲な手術が求められるようになった.一方,手術侵襲を減じるには縮小手術もひとつの策である.縮小手術は切除範囲を縮小しつつも根治性を求める積極的縮小手術1)と,高齢や低肺機能のために手術の安全性を優先した消極的縮小手術がある.また,CT装置の普及により早い(小さい)時期の肺癌が発見される機会が急増した.腫瘍径が小さくなればなるほど術前の確定診断が困難となり,診断を目的とした胸腔鏡下生検の意義は大きい。今回は,診断のために胸腔鏡下肺部分切除が有用であった小型肺癌症例を呈示する.
現状において原発性肺癌に対する標準術式は,肺門・縦隔リンパ節郭清を含む肺葉切除である.近年,胸腔鏡下手術video assisted thoracoscopicsurgery(VATS)が行われ,より低侵襲な手術が求められるようになった.一方,手術侵襲を減じるには縮小手術もひとつの策である.縮小手術は切除範囲を縮小しつつも根治性を求める積極的縮小手術1)と,高齢や低肺機能のために手術の安全性を優先した消極的縮小手術がある.また,CT装置の普及により早い(小さい)時期の肺癌が発見される機会が急増した.腫瘍径が小さくなればなるほど術前の確定診断が困難となり,診断を目的とした胸腔鏡下生検の意義は大きい。今回は,診断のために胸腔鏡下肺部分切除が有用であった小型肺癌症例を呈示する.
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