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特集 新しい医療材料と器具
文献概要
皮膚閉鎖の手段として,縫合ではなく接着という考え方は古くからあった.しかし,過去に開発された接着剤は,短鎖のアルキル基を持ったシアノアクリレートであったため,接着力は強いものの組織障害性があり,普及するには至らなかった.これに対して,最近開発された2-オクチルシアノアクリレートは,組織障害性がほとんど認められず,かつ大きな強度を併せ持っており,急速に臨床の場で広がりつつある.しかし,合成化合物であるため異物であることには違いなく,接着剤が体内に入らないように真皮縫合など表皮の接合を行ったうえで外用する必要がある.
本稿では,皮膚用組織接着剤の概要,および使用に当たって注意すべき点などについて述べる.
本稿では,皮膚用組織接着剤の概要,および使用に当たって注意すべき点などについて述べる.
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