icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻12号

2001年11月発行

特集 新しい医療材料と器具

吸収性局所止血剤

著者: 梅下浩司1 永野浩昭2 左近賢人2 門田守人2

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院手術部 2大阪大学医学部病態制御外科

ページ範囲:P.1455 - P.1459

文献概要

 現在,本邦で広く用いられている吸収性局所止血剤は,コラーゲン,酸化セルロース,ゼラチンスポンジの3種である.局所止血剤が効果を発揮するには出血面にある時間固着していることが必要であり,したがって出血量が非常に多い場合には使用に適さない.吸収性局所止血剤は,理論的には生体内で分解・吸収が可能であるが,残した止血剤の量が多い場合には膿瘍や肉芽腫などの合併症につながる.使用は必要最小限にすべきであり,また,止血後はできるだけ除去して手術を終えるのが原則である.3種のなかではコラーゲンが止血効果が最も強いと考えられているが,出血の場面に応じて最も適した製剤を選択することが肝要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら