icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻12号

2001年11月発行

文献概要

特集 新しい医療材料と器具

胸骨閉鎖用縫合糸

著者: 嶋田一郎1 岡林均1

所属機関: 1社会保険小倉記念病院心臓血管外科

ページ範囲:P.1477 - P.1480

文献購入ページに移動
 胸骨切開後の閉鎖用材料として従来のステンレスワイヤーに加え,マーシリン®テープとPDS®コードが現在使用可能となっている.
 マーシリン®テープは5mmの幅をもち,接触面を大きくすることで胸骨にかかる張力を分散させる.骨粗鬆症などで脆弱な胸骨のワイヤーによるカットアウトや過大な力によるワイヤー自体の断裂を防止する.ワイヤーとの併用で胸骨を適切に固定し胸骨動揺や離解,縦隔洞炎を減らすことが期待できる.
 PDS®コードは吸収性材料であるが,3週間後も40〜50%程度の張力を保持する.成長や日常生活を考慮すると吸収性材料の使用が望ましい小児や皮下組織の薄い成人例の胸骨閉鎖に適している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?