文献詳細
特集 新しい医療材料と器具
文献概要
吸収性PLLAで作られた肋骨ピンが登場して使用されるようになっている.主たる用途は通常の後側方開胸で切離される肋骨(1〜3本)の固定整復のほか,多発肋骨骨折などの胸壁損傷の整復である.素材は吸収性であり安全性も高く,固定操作も容易で時間もかからない.しかし,通常の後側方開胸の肋骨離断では,切離肋骨の固定は必ずしも必要でなく,胸壁動揺などはみられない.したがって肋骨ピンの目的は,術後疼痛の軽減ということになるが,現在までその有効性は科学的に証明はされていない.
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