文献詳細
臨床報告・1
CHDFなどにより急性期を乗り切った血液透析患者における壊死性筋膜炎の1症例
著者: 佐藤耕一郎1 佐藤孝臣1 三浦俊治1 天田憲利1 大橋洋一1 佐々木茂1 岡崎肇1
所属機関: 1仙台社会保険病院外科
ページ範囲:P.1545 - P.1549
文献概要
壊死性筋膜炎は,皮膚および皮下組織の広範かつ急速な壊死を特徴とするimmunocompromisedhostに好発する疾患である1〜3).早期診断が遅延すると致死的であり,Klontzら4)によれば抗生剤投与開始が発症後24時間以上経過した場合の死亡率は66%であったとされている.今回,筆者らは糖尿病原発の慢性腎不全患者に発症し,sys-temic inflammatory response syndrome(SIRS)から急速に敗血症性ショック状態に陥った壊死性筋膜炎の症例に対し,continuous hemodiafiltration(CHDF)を主とした集学的治療を行い,急性期のショック状態を乗り切ることができた症例を経験したので報告する.
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