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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻13号

2001年12月発行

文献概要

特集 IVRの現状と問題点

肝腫瘍に対する経皮的治療

著者: 丸山通広1 浅野武秀1 貝沼修1 剣持敬1 青山博道1 宮内英聡1 落合武徳1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院先端応用外科学

ページ範囲:P.1625 - P.1628

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 肝細胞癌に対する局所療法の中心は現在でも切除であるが,併存する肝機能障害や多中心性発癌を考えると経皮的治療の役割も大きい.肝腫瘍に対する経皮的治療はエタノール注入療法に始まり,マイクロ波凝固療法が開発され,現在ではラジオ波熱凝固療法がその中心となりつつある.これは1回の焼灼で約3cmの範囲をほぼ完全に凝固壊死せしめることができる.自験例では施行後の1年,3年,5年生存率はそれぞれ87.1,68.7,45.8%と良好であった.また転移性肝癌に対しても良好な成績が得られた.さらに最近,集束超音波の肝腫瘍への臨床応用も始まっており,今後経皮的肝腫瘍治療は穿刺を必要としないさらなる低侵襲治療へと進んで行くであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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