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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻2号

2001年02月発行

文献概要

特集 重症急性膵炎の診療Now

サイトカインからみた膵炎重症化の機序

著者: 伊佐地秀司1 岩田真1 長沼達史1 川原田嘉文1

所属機関: 1三重大学医学部第1外科

ページ範囲:P.161 - P.168

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 急性膵炎はSIRSをきたす代表的疾患であり,従来,間質に逸脱した活性化膵酵素が局所的ならびに全身的に作用して種々の全身症状や合併症を発現してくる固有な病態として扱われてきた.近年,SIRSや臓器不全の病態がサイトカインを中心とした種々のchemical mediatorsを介した反応であることが指摘され,生体内でのサイトカインカスケードやネットワークの解明が進むにつれ,急性膵炎の重症化機序においてもサイトカインの重要性が明らかにされている.本稿では現在までに明らかにされている急性膵炎におけるサイトカインの作用と意義につき,膵炎の初発機序から進展,遠隔臓器障害に分けて概説した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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