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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻2号

2001年02月発行

文献概要

特集 重症急性膵炎の診療Now

SIRSからみた膵炎重症化の評価

著者: 杉山貢1 荒田慎寿1

所属機関: 1横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター救命救急センター

ページ範囲:P.177 - P.182

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 重症急性膵炎は高サイトカイン血症によってSIRSを呈する代表的疾患であり,SIRS陽性項目数は予後に関連するとして厚生省の重症度判定基準に加えられ注目されている.抗サイトカイン治療を念頭にした血液浄化療法も広く行われている.CHDFを積極的に導入した治療成績も良好であり,また自験例の検討でも入院時のSIRS陽性項目数は重症度判定項目の1つとして妥当と考えられるが,治療開始後の陽性項目数は治療開始早期に一様に減少を示し,各項目毎の陽陰性の推移をみると呼吸数と白血球数が治療の影響を強く受けることが推測された.治療開始後の治療経過中の指標としてはSIRS陽性項目数は利用しづらいと考えられ,十分な配慮を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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