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特集 重症急性膵炎の診療Now
感染性膵壊死に対する外科治療—Open managementの有用性
著者: 浅野武秀1 剣持敬1
所属機関: 1千葉大学医学部第2外科
ページ範囲:P.203 - P.209
文献購入ページに移動 教室膵炎例の検討では重症膵炎の死亡率は44.4%と未だ予後不良であった.死因の2/3が感染に起因する病態であった.教室では感染性膵壊死に対し腹腔開放ドレナージ手術+術後開放創からの洗浄,デブリードマンを行うopen managementを行い,6例中5例を救命しえた.膵炎診療に際しては発症早期の集中保存療法に加え,早期からの感染予防,特に早期での開腹ドレナージ術の回避が重要である.また壊死性膵炎の場合には検査所見,dynamic CT,細菌学的検索などにより感染性膵壊死と診断し,外科治療を適応していくことが救命率向上にとって肝要である.
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