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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻2号

2001年02月発行

文献概要

特集 重症急性膵炎の診療Now

重症急性膵炎の長期予後

著者: 今泉俊秀1 原田信比古1 羽鳥隆1 福田晃1 高崎健1

所属機関: 1東京女子医科大学消化器外科

ページ範囲:P.211 - P.214

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 従来,急性膵炎は機能的にも形態的にも障害を残さずに軽快すると理解されてきたが,重症急膵炎が救命されるに伴い,遠隔時に膵内外分泌機能や膵管・膵実質に様々な後遺的変化をきたしていることがわかってきた.重症急性膵炎後5年以上経過観察例18例(壊死性)の検討では,糖尿病が28%,外分泌機能低下が39%,膵石・膵嚢胞などの膵病変が39%,再発は28%にみられ,成因別ではいずれもアルコール性に高率であった.遠隔時の膵内外分泌機能低下例の多くは膵石や膵管拡張などの膵病変を伴っており,急性膵炎と慢性膵炎の関係を理解する上で重要な課題と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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