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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻3号

2001年03月発行

文献概要

特集 総胆管結石治療の最前線—手技と周辺機器の進歩 開腹術下アプローチ

経十二指腸乳頭形成術

著者: 佐々木睦男1 吉原秀一1 石戸圭之輔1 鳴海俊治1 袴田健一1

所属機関: 1弘前大学医学部第2外科

ページ範囲:P.371 - P.376

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 経十二指腸的乳頭形成術はビリルビンカルシウム石を有する原発性総胆管結石に対する根治的治療として良好な成績を収めてきた.その術式の概要は乳頭括約筋を一部切除するとともに胆道末端部を広く開放することにより良好な胆道ドレナージを得るものである.しかし,この良好なドレナージは消化管内容物の胆道内逆流を惹起し,胆管炎,肝膿瘍の原因となる可能性が示唆された.さらに長期的には本術式施行例より胆道癌の発生もみられた.したがって,この術式の採用には適応の慎重な選択と,長期にわたる厳重な経過観察が必要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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