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文献概要
特集 外科におけるクリニカルパスの展開 クリニカルパス導入の事例
肺癌の術前・術後のクリニカルパス
著者: 野守裕明1
所属機関: 1東京都済生会中央病院呼吸器外科
ページ範囲:P.475 - P.478
文献購入ページに移動 1999年1月から肺癌の術前・術後のオーダーにクリニカルパスを導入した.また2000年4月から患者にも術前・術後の経過を良く理解していただくために,患者用のクリニカルパスを作成して術前に説明するようにした.医療側のクリニカルパスはA3の1枚の表にまとめられており,そこには入院日から退院までチェック項目がすべて書かれている.一方,患者用のクリニカルパスには入院時から手術前日,手術当日,術後,退院までの間に患者に説明を必要とすることを主にイラストで描いてA3の表にしている.
医療側のクリニカルパスにより入院期間が短くなったという現象はないが,初めて肺癌の治療に参加する看護婦や理学療法士がケアを理解する上でかなり役に立っている.患者用のクリニカルパスは患者が術前・術後のことを良く理解することを助けている.当院では通常は術後1週間で退院するが,退院に関して患者が不安を感じなくなり,退院がスムーズにできるようになった.
医療側のクリニカルパスにより入院期間が短くなったという現象はないが,初めて肺癌の治療に参加する看護婦や理学療法士がケアを理解する上でかなり役に立っている.患者用のクリニカルパスは患者が術前・術後のことを良く理解することを助けている.当院では通常は術後1週間で退院するが,退院に関して患者が不安を感じなくなり,退院がスムーズにできるようになった.
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