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特集 家族性腫瘍—診断と治療の現況
文献概要
家族性腫瘍の遺伝子診断は患者およびその血縁者の生殖細胞系列の発症に関係する遺伝子変異を明らかにするために行われる.遺伝性腫瘍症における遺伝子診断は従来の臨床検査とは異なる面があるので,これを行う場合には倫理的にも十分配慮する必要がある.遺伝子診断技術を臨床の場で利用していくためには,主治医と患者という関係のみの従来の医療対応では不十分な点がある.このため信州大学医学部附属病院では,1996年5月より中央診療部として遺伝子診療部を院内措置にて設置し活動を開始していたが,2000年4月より文部省に特殊診療科の1つとして正式に認められ,全国初の「遺伝子診療部」が誕生した.
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