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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻6号

2001年06月発行

特集 大腸癌の術後再発をめぐって

大腸癌血行性転移の薬物療法

著者: 原聡1 奥野清隆1 安富正幸1

所属機関: 1近畿大学医学部第1外科

ページ範囲:P.775 - P.779

文献概要

 大腸癌の血行性転移の標的臓器は肝,肺,脳である.切除の対象となるのはごく限られた症例のみであり,ほとんどが化学療法に頼らざるをえない.肝転移巣については肝動注療法が肝局所に焦点を当てた治療法であり,副作用も少なく,抗腫瘍効果は全身療法よりも良好である.しかし,肝外病変には全く無力であり,肝転移がコントロールできたとしても続発する肺転移や局所再発には効果は乏しい.肝動注は肝外病変のないものにおいて第一選択として,あるいは肝切除後の補助療法として位置づけることが適切である.全身療法としてはirinotecan/5-FU/leucovorin併用療法が世界的な標準レジメンになりつつあり,本邦での成績の蓄積が待たれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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