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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻6号

2001年06月発行

外科医に必要な皮膚科common diseaseの知識・1

湿疹・皮膚炎

著者: 斎田俊明1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.805 - P.807

文献概要

疾患の概念
 湿疹・皮膚炎は一般外来でしばしば経験されるありふれた疾患である.湿疹(eczema)とは語源的に“boil out”の意味であり,皮膚表面に大小の水疱が多数生じた状態を指したものと考えられる.しかし現在,このような所見を呈する湿疹はアレルギー性の接触皮膚炎であることが明らかにされている.病態に基づく診断名のほうが治療上も有用なので,近年は急性湿疹とは呼ばず,アレルギー性接触皮膚炎と診断される.
 接触皮膚炎はアレルギー性接触皮膚炎と一次刺激性接触皮膚炎に分けられる.後者は刺激物に触れて生じる皮膚炎で,たとえば灯油なども原因物質の1つとして知られている.乳児のおむつ皮膚炎も一種の一次刺激性接触皮膚炎である.主婦湿疹(手湿疹)は洗剤類が手指に長期間作用し,角層が変性,傷害されて生じる慢性型の刺激性接触皮膚炎である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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