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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻7号

2001年07月発行

特集 肝良性疾患—鑑別診断と治療法選択のupdate

肝血管腫

著者: 斎藤拓朗1 阿部幹1 後藤満一1

所属機関: 1福島県立医科大学第1外科

ページ範囲:P.883 - P.888

文献概要

 肝血管腫は腹部画像検査により偶発的に発見されることが多いが,他の肝腫瘍性病変との鑑別が重要な疾患である.腹部超音波検査,CT,MRI,血管造影,シンチグラムなどの組み合わせにより多くの症例では術前に診断が可能である.大半の症例は経過観察が可能であるが,有症状,大きさ4cm以上,Kasabach-Merritt症候群を呈する場合,悪性腫瘍との鑑別が困難な場合などは治療の対象となる.治療法は開腹による外科的切除が一般的で,術式は腫瘍の局在と占拠部位によって決定するが,基本的には核出術でよい.最近は腹腔鏡下切除も試みられている.破裂時の止血手段として動脈塞栓術は非侵襲的で有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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