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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻7号

2001年07月発行

特集 肝良性疾患—鑑別診断と治療法選択のupdate

肝膿瘍—細菌性肝膿瘍

著者: 小森山広幸1 萩原優1 田中一郎1 鈴木博2 岡本英明3 宮崎治3

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院外科 2聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院消化器内科 3聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院放射線科

ページ範囲:P.903 - P.912

文献概要

 発熱と上腹部痛を訴え,血液生化学検査で白血球数とCRPの著明な上昇を認め,腹部超音波検査あるいはCT検査で肝に嚢胞状の腫瘤をみれば肝膿瘍の疑診は容易であり,さらに穿刺にて膿汁が得られれば確定診断に至る.しかし実際には肝腫瘍などでも同様な臨床経過や画像所見をとることがあり,鑑別に難渋することもある.肝膿瘍の治療としては,小さい単発の膿瘍では抗菌剤の使用のみでも軽快するが,症状や炎症所見が継続したり,膿瘍が3cmを越える症例には積極的に超音波誘導下のドレナージを計画すべきである.さらに肝膿瘍を誘発した原囚疾患の検索と治療が大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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