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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻7号

2001年07月発行

外科医に必要な皮膚科common diseaseの知識・2

アトピー性皮膚炎

著者: 河内繁雄1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.941 - P.943

文献概要

疾患の概念
 「アトピー」とはギリシャ語の“a-topos”に由来し,「奇妙な」という意味であり,1923年にCocaらによって喘息や枯草熱に対して提唱された用語である.アレルギーの概念が確立された現在ではその発症に即時型アレルギーが関与する喘息,アレルギー性鼻炎・結膜炎,アトピー性皮膚炎(atopicdermatitis:AD)をアトピー性疾患とよぶ.これらの疾患をもつ患者の多くは身の周りのありふれた環境抗原に対してIgE抗体を産生しやすい遺伝的素因(アトピー素因)を有する.しかし,ADは前3者とは異なり,dry skinを中心とした非アレルギー性要因の関与も大きく,また即時型・遅延型アレルギーの両者が関連した複合型アレルギー疾患であることに留意したい.ADとは,「多くはアトピー素因をもち,皮膚の生理学的機能異常を伴い,アレルゲンや機械的刺激など多彩な特異的・非特異的刺激によって炎症を生じ,慢性に経過する湿疹である」と定義される1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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