文献詳細
臨床報告・1
99mTc-DTPA-HSAシンチグラフィーが術前診断に有用であった蛋白漏出性胃癌の1例
著者: 南木浩二1 稲葉行男1 林健一1 戸屋亮1 大江信哉1 渡部修一1 千葉昌和1
所属機関: 1山形県立河北病院外科
ページ範囲:P.979 - P.982
文献概要
蛋白漏出性胃腸症は,アルブミンを主とする血清蛋白が消化管内腔へ異常漏出することによって引き起こされる病態であり,まれではあるが胃癌などの消化管悪性腫瘍も原因となる1).しかし,従来の画像診断では,感度が低いため,蛋白漏出部位の同定は非常に困難であった.今回われわれは,胃癌からの蛋白漏出を99mTc-DTPA(diethyl-enetriamine-pentaacetic acid)-HSA(human serumalbumin)を用いることで高精度に評価し,胃切除により低蛋白血症を改善し得た1例を経験したので報告する.
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