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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻8号

2001年08月発行

文献概要

特集 閉塞性黄疸の診療手順

閉塞性黄疸の病態—臨床現場の理解

著者: 高崎健1 大田岳洋1 吾妻司1

所属機関: 1東京女子医科大学附属消化器病センター外科

ページ範囲:P.1019 - P.1022

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はじめに
 閉塞性黄疸は外科臨床では日常的に遭遇する症状であり,それらに対する対応については多くの検討がなされて来た結果,大部分の症例には標準的となった処置がなされるようになった.診断については多くの画像検査が開発された結果,診断に苦慮する機会は稀なこととなっている.しかしながら,確定診断に到達するまでの時間については必ずしも問題がないわけではない.今後はいかに短時間に,少ない検査で診断に到達するかといった観点での検討が必要である.
 また治療については閉塞性黄疸の病態には個人差があり,多様で,肝臓はもとより全身的にも多くの障害が引き起こされるので,対応に苦慮する症例に現在でもしばしば遭遇する.治療経過中に予想される合併症をいかにして防いで,短時間でしかもスマートに治療を完結できるかといった目標を重視すべき時代となって来ている.ここでは現在の臨床現場での対応について,筆者らの理解を述べるとともに,更にはっきりさせてほしい点について触れてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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