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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻8号

2001年08月発行

文献概要

特集 閉塞性黄疸の診療手順 閉塞性黄疸の画像診断

CTによる閉塞性黄疸の診断

著者: 布施明1 平井一郎1 木村理1

所属機関: 1山形大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1029 - P.1035

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 閉塞性黄疸は肝,胆道,膵などの多くの臓器のさまざまな疾患で発生する.したがって,閉塞性黄疸の診断にはこれらの臓器を広く一定以上の精度で診断できるCTが最も適している.閉塞性黄疸の診断では閉塞部位の診断,閉塞原因の質的診断,悪性腫瘍における進展度診断の3点が重要であるが,CT以外の画像診断でこのすべてを満たす検査はない.さらに,最近のCT診断装置の進歩は著しく,中でもヘリカルCTによる診断能の向上はめざましいものがある.特に,悪性腫瘍の進展度診断の面では血管浸潤を中心とした周囲への浸潤の描出に優れており,CT画像なしでの手術は考えられないと言っても過言ではない.ただし,良好な画像を得るためには,胆道ドレナージ前に撮影する,適切な撮影法を選択するなどの配慮が必要であり,精密に読影する必要がある.
 閉塞性黄疸におけるCTの有用性は,ヘリカルCTによる描出能の向上により以前よりもさらに増している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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