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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻9号

2001年09月発行

カラーグラフ 正しい外科切除標本の取り扱い方・6

標本造影・標本撮影の原則

著者: 神谷順一1 梛野正人1 金井道夫1 上坂克彦1 佐野力1 二村雄次1

所属機関: 1名古屋大学大学院器官調節外科

ページ範囲:P.1145 - P.1150

文献概要

標本造影の原則
 1.ルーチン検査として施行する
 標本造影は手間のかかる検査である1).2本,3本とカテーテルを留置し,漏れがあれば縫合しなければならない.これで30分前後かかる.そして透視室で,条件設定のための撮影,現像待ち,本番撮影,現像待ち.やはり30分はみておく必要がある.しかもつねに目が覚めるような写真が撮れるわけではない.ときには評価に値しない写真しか手に入らないこともある.敬遠されて当然かもしれない.
 しかし,標本造影でしか得られない情報も多く,術前診断をチェックするうえでは不可欠の資料となるなど,メリットは多い.慣れと少しの知識ですぐ上達する検査でもあり,ルーチン検査として施行することをすすめたい.報告に値しそうな症例を選んで造影する,という姿勢は失敗作のもとである.レベルの高い標本造影を手に入れたかったら,日頃から積極的に実施し実力を高めておくべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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