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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻9号

2001年09月発行

特集 外科と消毒と感染予防

自験結果から推奨する術前の手洗い方法

著者: 山村義孝1 小寺泰弘1 伊藤誠二1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器外科

ページ範囲:P.1185 - P.1191

文献概要

 術前の手洗いにおいては,一過性菌だけではなく常在菌をも可及的に少なくしておく必要がある.術中の手袋損傷の研究では,被験者の13.3%に損傷がみられ,手術時間が3時間を超えると有意に増加した.また,ブラシ使用の有無別にポビドンヨードとグルコン酸クロルヘキシジンを用いた手洗いの研究から,ブラシの有無とは関係なくグルコン酸クロルヘキシジンの成績が良好であった.
 以上より,推奨しうる手洗い方法は「グルコン酸クロルヘキシジンによる4分前後の手揉み洗い」であり,長時間手術の場合には手術途中での再度の手洗いが必要である.またエタノールローションによる擦式消毒法を追加するのも有力な方法と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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