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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻9号

2001年09月発行

文献概要

特集 外科と消毒と感染予防

病棟での手洗い

著者: 佐藤直樹1 今村道明1 近藤正男1 川畑いつみ2 下國達志3 片山知也3 嶋村剛3 山本浩史3 藤堂省3

所属機関: 1北海道大学医学部附属病院手術部 2北海道大学医学部附属病院看護部 3北海道大学医学部附属病院第1外科

ページ範囲:P.1193 - P.1199

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 接触感染が院内感染の主要原因である.易感染性患者の多い病棟では「医療者の手」が患者へ病原体を媒介し,患者の精神的・経済的負担を増加させ罹病率や死亡率を引き上げている.
 院内感染防止の観点から,standard precaution(1996年,米国CDC)は「手洗いに始まり手洗いに終わる」といわれるほど石けんによる手洗いを強調している.本稿では「手洗い」に石けんを使用(日常的)するのか,消毒剤(衛生的)を用いるのか,手袋は滅菌のものかプラスチック製でよいのか,滅菌ガウンの着用の適応などについて述べる.
 基本的には細菌,ウイルスを病室内に持ち込まず,病室外に持ち出さず,さらには職業感染として医療従事者への感染も防止すべく対処する必要がある.これら臨床外科における「感染と感染防御」の教育はわが国では乏しい現状にある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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