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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻9号

2001年09月発行

特集 外科と消毒と感染予防

術前・術中の抗菌薬投与

著者: 横山隆1 竹末芳生2 檜山英三1 村上義昭2 今村祐司2

所属機関: 1広島大学医学部総合診療部 2広島大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1207 - P.1215

文献概要

 術後感染防止を目的とした抗菌薬の投与は投与対象が予防投与か否かを手術内容により的確に判断し,予防投与である場合には術野汚染菌のなかで感染発症能力の高い細菌を対象に抗菌薬を選択する.この際,常在細菌叢を攪乱すれば耐性菌感染を引き起こすので適切な抗菌スペクトルの薬剤を選択する.抗菌薬の投与経路,開始時間,血中,組織中濃度の維持時間を適切に守らなければ予防効果はなくなる.もし感染が発症した場合にはできるだけ早く治療抗菌薬に変更する.なお予防抗菌薬として使用する抗菌薬は術後感染では用いない.汚染手術や感染症手術の場合には予防投与とはまったく異なり,感染,汚染細菌に優れた抗菌力を有する抗菌薬の選択が必須であり,投与期間も感染症に準ずる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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