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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻9号

2001年09月発行

特集 外科と消毒と感染予防

点滴ルートの感染予防

著者: 原口正史1 平潟洋一2 兼松隆之1

所属機関: 1長崎大学医学部附属病院第2外科 2長崎大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1239 - P.1247

文献概要

 点滴静脈注射に関連した血流感染は,院内感染のなかでも生命予後に重要な影響を及ぼすものである.とくに中心静脈高カロリー療法(IVH)は,侵襲が大きい消化器手術前後の栄養管理をはじめとして,経口・経腸摂取が不可能な患者の生命維持などに広く普及しているが,感染を引き起こすリスクも高い.欧米では早くから院内感染について積極的な臨床研究がなされているのに対し,日本では院内感染に関するデータベースがなく,感染対策も施設によってさまざまである.今後は診断基準を明らかにし,リスクで調整した患者転帰を基準とした恒常的サーベイランス体制の構築とそれを動かす専門職および行政の協力が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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