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文献詳細

雑誌文献

臨床外科56巻9号

2001年09月発行

外科医に必要な皮膚科common diseaseの知識・4

虫による皮膚疾患

著者: 宇原久1

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.1266 - P.1268

文献概要

疥癬の概念
 ヒゼンダニの皮膚角質層内の寄生による.感染経路は皮膚間の直接的な接触感染と寝具などを介した感染がある.本来は性行為感染症であったが,最近は老人施設などでの集団的な流行が問題となっている.臨床症状は,基本的には米粒大の丘疹が散在性に全身にみられるが,手指間の鱗屑と小水泡,陰茎や陰嚢の小豆大までの赤褐色の丘疹,手掌足底の水疱,膿疱(特に乳幼児)などが特徴的で,夜間に増強する激しいかゆみを伴う(図1).時に頭部,手掌などに黄褐色の厚い角質や痂皮を固着した臨床像をとるものがあり,ノルウエー疥癬と呼ばれている.これは衰弱した老人,免疫抑制療法中の患者,AIDSなどの免疫不全患者にみられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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