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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻10号

2002年10月発行

特集 内視鏡下手術の現状と問題点

内視鏡下肝切除術の現状と問題点

著者: 金子弘真1 柴忠明1

所属機関: 1東邦大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1389 - P.1393

文献概要

 内視鏡下肝切除術は出血のコントロールや脈管の処理などの技術的問題や,肝癌における慢性肝炎,肝硬変などの併存肝病変が障壁となり,積極的に内視鏡下肝切除術を行っていた施設は少数であった.しかし,近年,本邦では併存肝病変を伴う原発性肝癌を中心に,欧米においても正常肝組織が対象となることが多いものの,肝腫瘍に対し積極的に内視鏡下肝切除が施行され,多くの施設から本術式の有用性が報告されるようになってきた.今後より確立された術式を目指して肝実質切離と出血,脈管処理への対応や気腹の問題点などを解決し,その手術適応を十分にふまえたうえで症例を厳選し,手術機器の特性をよく理解することが重要である.そして,さらなる周辺機器の改良と手術手技の向上により,安全かつ低侵襲で患者のQOLにも貢献できる新たな術式の1つとして発展しいくものと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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