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文献詳細

雑誌文献

臨床外科57巻10号

2002年10月発行

特集 内視鏡下手術の現状と問題点

腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術の現状と問題点

著者: 池田正仁1

所属機関: 1国立別府病院外科

ページ範囲:P.1403 - P.1409

文献概要

 成人鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術(LH)の現状と問題点について述べた.LHには腹膜外腔アプローチで行うTEPPと経腹腔的アプローチで行うTAPPがある.両者とも限りなくゼロに近い低い再発率と,迅速な回復を約束するtension-freeの合理的術式である。しかしLHの今後の普及のためにはより完成度の高いTEPPを第1選択とし,手技が煩雑で重大な合併症の可能性のあるTAPPはTEPPの補完的手術に位置づけるべきであることを強調した.そして,普及を阻む最大の問題は他の各種ヘルニア術式に対するTEPPの圧倒的優位をほとんどの外科医が知らないという点にあることを指摘した.LH,とくにTEPPのトレーニングシステムの確立が急がれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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